バイオ燃料マメ知識

バイオガソリン・バイオ燃料を考える

バイオ燃料を考えるバイオガソリンなどのバイオ燃料については賛否両論あります。また、普及方式についても同様です。

ただし、廃食油や廃材、廃棄原料を用いたバイオガソリンなどバイオ燃料作りに、異論を唱える人はいません。

食料を燃料の原料とすることや、原料生産のための環境破壊、バイオ燃料の製造や輸送に伴う環境破壊が問題と考える人がバイオ燃料やバイオガソリンの普及に対し、反対意見を述べているようです。

バイオ燃料に関する、世界的な状況を見る限りは、多くの問題が残っています。ただ、あくまでも過渡期と考え、今後の技術革新や環境・法律の整備を期待するしかありません。

バイオ燃料の必要性や、化石燃料の問題点は、誰もが認知していることでしょう。また、バイオ燃料以外にも、新たな対策が開発されたなら、試す価値はあります。しかし、現状で行える最良の対策がバイオ燃料の利用ならば、地球温暖化を抑制するためにも、バイオガソリンをはじめとするバイオ燃料を普及させるべきではないでしょうか。



バイオ燃料とは

バイオガソリン・バイオ燃料とはバイオ燃料とは、農作物や森林にある木などの植物(生命体:バイオマス)を原料にして作られる燃料をいいます。

「バイオ」ということばには、生命や生物の意味がありますが、バイオ燃料も生物から作られる燃料と考えられます。

さらに詳しく言うとすれば、石油(ガソリン、軽油等)や石炭などの化石燃料も、元は太古の昔にプランクトンの死骸が海底に堆積して圧力が加わって行くうちに作られたり、樹木(メタセコイアなど)が地中に埋まって炭化して作られているため、生物由来の燃料といえます。

ただし、バイオ燃料とよべるのは、燃料を製造するとき原料として「バイオマス」を利用しているものです。石油や石炭も元はバイオマスですが、燃料を作るときには化石となった原料を利用しているため、化石燃料とよばれます。


▼化石燃料・・・石炭や石油、天然ガスなど、プランクトンや樹木などが長い年月をかけ変成してできた有機物燃料のこと。



バイオ燃料の種類

バイオ燃料の種類一言にバイオ燃料と言っても、用途の異なるさまざまなバイオ燃料があります。古くから使われている薪(まき)も、立派なバイオ燃料ですし、木炭や竹炭もバイオ燃料ですね。


古来のバイオ燃料ではなく、地球温暖化防止のために注目されているバイオ燃料についてまとめておきます。

・バイオエタノール「バイオと付くと最新技術のようですが、お酒と同じ方法で作る燃料です」
・バイオメタノール「ガソリンの代用ではなくバイオディーゼル製造で利用されることが多いです」
・バイオディーゼル「植物油とバイオメタノールを合成して作られることの多いディーゼル燃料です」
・ETBE「バイオエタノールとイソブテンを合成して作られるオクタン価向上剤、およびバイオ燃料」
*BDFと呼ばれているバイオ燃料もありますが、バイオディーゼルと同じ燃料です。



バイオ燃料とアルコール

バイオ燃料とアルコールバイオ燃料は、植物(生命体:バイオマス)を原料にして作られる燃料をいいます。

しかし、最新技術で新たな燃料が発明されたのではなく、昔から馴染み深いアルコールを燃料として利用しています。

アルコールと言うと、お酒やビールを思い浮かべますが、燃料として使われた歴史は化石燃料よりも古く、手軽に利用できるためコーヒーサイフォンに利用されていたほか、化石燃料が普及する前にはアルコールで自動車を走らせていました。

採掘技術の発展とともに化石燃料のコストが下がり、石炭から石油の時代に変わりましたが、再びアルコールがバイオ燃料として見直されています。化石燃料は限りある資源ですが、バイオ燃料は新たに生み出せる資源です。懐かしくて馴染み深いアルコールを利用したバイオ燃料は、可能性を秘めた燃料といえます。



バイオガソリンと自動車

バイオ燃料と自動車バイオ燃料であるバイオガソリンは、自動車用の燃料として使われると、さまざまな効果を発揮すると期待されています。

例えば、国内で2007年の8月から販売されるバイオガソリンは、ガソリンに対して3%のエタノールを混合したエタノール混合ガソリン(E3燃料)ですが、わずかに加えただけでもガソリンの完全燃焼を助けてくれるため、一酸化炭素の排出を抑えるだけでなく、燃料消費を抑える効果があります。

また、バイオ燃料の混合比が高くなるに従い、排ガス中の有害成分は減っていきますし、CO2(二酸化炭素)の排出量も減ります。

将来的に、バイオ燃料だけで走ることができる自動車が販売されるようになれば、CO2の排出量は理論的にゼロ(植物の成長で吸収した分を排出するため)になります。

もちろん、バイオ燃料の製造時に排出するCO2の問題も解決する必要がありますが、温暖化対策としても期待されているバイオ燃料が排気ガスのイメージを変えるかもしれません。



バイオ燃料とCO2

バイオ燃料とCO2バイオ燃料とCO2は、切っても切れない関係にあると言えるのではないでしょうか。

バイオ燃料は、農作物や森林にある木などの植物(生命体:バイオマス)を原料にして作られます。バイオ燃料には、バイオエタノールとバイオメタノールのふたつのアルコールがありますが、ともに光合成を行いながらCO2(二酸化炭素)を吸収して成長する植物から作られています。

つまり、バイオ燃料を燃焼させて発生するCO2は、植物が成長するときに吸収したCO2のため、吸収と排出のプロセスで発生するCO2は同じなので、地球レベルで考えたときにはCO2の量は変わっていません。

しかし、化石燃料を燃焼させて発生するCO2は、過去に取り込んではいるものの、地球にあるCO2量は増えることになります。若干、納得いかない部分もあると思いますが、地球の中にあるCO2を増やさないためには、バイオ燃料のサイクルが理想的なのです。



バイオ燃料と森林の伐採

バイオ燃料・森林伐採ブラジルではサトウキビ生産のため、森林が伐採され続けていると聞きます。また、オレンジからサトウキビの生産に切り替える、農家も多いそうです。


すべてバイオ燃料を作るためであり、環境に優しいはずのバイオ燃料が、環境破壊を招いてると噂されています。原料の高騰と同じで、バイオ燃料が間接的には影響していますが、直接の原因は森林伐採を許していることではないでしょうか。

バイオ燃料の原料になるサトウキビの生産ではなく、人気のマンゴー畑や、もも畑だったとしても、環境破壊と言ったかどうか疑問です。開拓と考えるか、環境破壊と考えるかは、個人の受け取り方次第であり、都合によって変わります。森林伐採による影響が問題としても、バイオ燃料とは分けて考えるべきでしょう。



バイオガソリン・自動車での利用

バイオ燃料と自動車バイオガソリンなどのバイオ燃料は、環境にやさしく、温暖化対策にもなるため、政府がすぐにでも義務化すれば良いと思いませんか。しかし、ガソリンのみでの利用を想定して設計された自動車は、少量のバイオエタノールが混合されただけでも影響が出てしまう可能性があるとの指摘が行われています。

もちろん、反対に、利用が検討されている3%混合ガソリン(E3)ならば、一部の軽自動車を除けば、全く問題ないと言う人もいます。

どちらの言い分が正しいのかは、一般の人には判らないため、バイオガソリン対応として作られてないのであれば対応を急ぐべきでしょうし、問題ないのであれば自動車メーカーとしてのコメントが欲しいところです。

ちなみに、海外輸出している自動車には、エタノール10%混合ガソリン(E10)対応もあります。



バイオ燃料と原料の高騰

バイオ燃料・原料高騰バイオ燃料を作るために、トウモロコシが高騰した話や、オレンジ畑をサトウキビ畑に換えた話など、さまざまな噂を聞きます。


実際に値上がりしていることは事実ですが、バイオ燃料が直接影響を与えているかどうかの判断は、難しいようです。もちろん、間接的には影響を与えていることは間違いありません。

ただ、トウモロコシにしてもオレンジにしても、ハリケーンの影響や、バイオ燃料の増加を見込んだ投資家の思惑が影響しているとの話もあります。

バイオ燃料が注目されたため、原料の高騰を招いてしまったとしても、バイオ燃料に責任はなく、普及を反対する理由にはなりません。需要があれば価格が上がり、なければ価格は落ちます。

バイオ燃料が食生活にまで影響するかどうかは、2008年以降になれば判明するのではないでしょうか。